【就活に必要な英語力とは】TOEIC600を最速で達成する単語学習法

2022/10/24
 
この記事を書いている人 - WRITER -
ドイツ・ハンブルク在住。妻はドイツ出身のポルトガル人。日本ではTOEIC850を武器に国際物流会社で世界中の会社と取引を行う。また、副業として社会人向け英語塾講師として経営者・受験生の方々の英語学習のサポートもしていた。結婚とドイツ移住を期に両方退職。A1(初級)レベルのドイツ語力でハンブルクに移住。好きな料理はたこ焼き。

結局転職のためにはどのくらい英語を勉強したらいいの…?

業種や会社の理念によっても異なりますが、国際分野以外でしたら基本的にTOEIC600点レベルの英語力があれば就活には困りません。なので600点だったらあと少しで達成できる、またはすでにもう達成している方は安心してこのページを閉じてしまって大丈夫です。就職活動の成功を祈っています。

その一方、国際分野以外の業種に進みたい上で就活のためにTOEICの点数を伸ばしたい方はぜひこの記事を読んでいってください。まさにこの記事の内容を一番活かせる方です。

<この記事を読んで得をする人>

  • 英語の学習方法がわからない
  • 大学で英語を専攻していない
  • 外国人と毎日会話をするような業種を”目指していない“人

※筆者自身は大学時代にTOEICを450点から850点まで伸ばし、大学卒業後は国際物流の会社で海外のクライアントと毎日英語で電話やメールでやり取りをする仕事をしていました。また、副業ではオンライン英語塾の講師として、普段の授業についていけてなくて困っていた超初級の高校生さんから海外支店を構えることを目標にした社長さんまで様々なレベルの学習者さんに英語の知識と学習方法をお伝えしてきました。この記事では全く同じ内容を皆さんにお伝えします。少し長くなりますが全てが有料級の情報ですのでぜひ最後まで読み切ってください。

履歴書にTOEICの点数を書く目的は英語力のアピールではない

大学で英語を専攻していないのに”TOEIC600″という点数を書く最大のメリットは、「自分はコツコツ勉強を頑張れる人間だとアピールできること」に尽きます。

正直な話をすると、英語を大学で専攻している方は少し勉強に時間を割けば800点なんて簡単に取れます。そして800点を取るような方は、自身の英語力を存分に発揮できる国際的な業種で力を発揮されることでしょう。英語を専攻している人と同じ会社を受けて英語力対決をしたら負けるのは目に見えています

しかし、英語を苦手としているあなたが目指す業種はそもそも国際分野ではないはずです。ご自身が入りたいと思っている会社にアピールできる武器を何か1つでも多く持ちたいと思ってTOEICに行き着いたはずです。そして、大学で英語を専攻していなかったにもかかわらずTOEIC600を持っているとなれば、少なくともそこまでコツコツ勉強を頑張れる人間であることは人事の方にわかってもらえます。新卒採用で重宝されるのは”英語力が高い人”ではありません。”頑張れる人”です。

コツコツ最速で英語力を伸ばす方法

ここまで読んでくださっている方の中には、「”TOEIC600点を達成できるのはコツコツ頑張れる人間だ”と言っておきながら”最速で600点達成する学習方法”を紹介するのは矛盾している!」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、「なんとか英語力を伸ばしたい!」と本気になった人に対して「これまで地道に勉強してこなかったのに何を言ってるんだ」と突っぱねるのはあまりにも酷だと私は思います。

私自身、高校入学時は英語が一番苦手な科目だったのに、高校の担任の先生から勉強方法を教えていただいたことがきっかけで爆発的に点数が伸びました。そういう経験があるからこそ、「今からでも頑張りたい」という向上心を持った方には時間や努力を無駄にしてほしくないと思ってこの記事を書いています

これからご紹介する学習方法は決して魔法のような方法ではありません。あなたの努力は確実に必要です。しかし、”頑張ったら頑張っただけ効果が現れる”ということは信じていただけます。就活まで期間に余裕が無い方も、今日この瞬間に英語学習を始めるのが一番良いことは誰に言われなくてもわかっていらっしゃると思います。ぜひご紹介する学習方法を信じて行動に移してみてください。後悔はさせません。

まずは単語力を伸ばす

TOEICの試験で600点まで到達できない方のほぼ100%が単語力不足です。ただ単純に単語を知っていれば完璧に英文が理解できるとは限りませんが、少なくとも単語を知っていないと無いと理解ができないことは確かです。まずはその事実を受け止めてください。

それでは単語力を伸ばす方法ですが、とても単純です。単語帳を何度も反復してください

「いやいやそんなのこれまで何度もやってきたけど結局忘れるし英語は苦手なままだった」と思う方もいらっしゃるでしょう。そういう方は反復の仕方、つまり学習方法がそもそも間違っている可能性が高いです。そこで、みなさんには単語帳の正しい反復方法をお伝えします。どんな単語帳でもやることは同じです。

まずは単語帳を最後まで読み切る (1/5)

高校生や大学生のときに使っていた単語帳を、最後のページまで読み切ったことはありますか?最初から最後まで何回読みましたか?おそらく、英語を苦手としている方の殆どが単語帳を読み切ったことがない、もしくは学校の単語テストのための1回しか読み切ったことがないのではないでしょうか。

100巻以上あるONCE PIECEの30巻までを何度も必死で読み込んでも、物語の全体像は決して理解できません。ONE PIECEについて詳しくなれません。最後まで読まないとわからないことだらけです

TOEICも同じです。TOEICに使用される言葉はONE PIECEでいうところの1~100巻までの間からまんべんなく出されているのですから、単語帳を最後までやりきることがどれだけ大切かわかっていただけるはずです。

*この後もちょこちょこ漫画で例えていきます。そのほうが皆さんにとって理解しやすいと思ったからです。

ポイント:まずは最後まで読み切る

最初の1回目は時間をかけてじっくりと (2/5)

まず1回目はゆっくり時間をかけて読み込みます。具体的には、下の4項目をきちんと理解しましょう。

  • 単語のつづり
  • 読み方
  • 使い方

全てが同じレベルで重要ですが、特に3つ目の”使い方”は意識していない人が多いです。例えば動詞の”apply”は「~に申し込む」という意味の単語ですが、後ろに”for”という前置詞が必要という特徴があります。(前置詞:名詞の前にくる言葉で、「~と、~で、~から」といった意味を説明してくれる便利で憎めないヤツ。)

例文:I want to apply for the sales position.
意味:私はその営業のポジションに応募したい。

単語の”使い方”がきちんと理解できていると、applyという単語を見ただけで「後ろのforは『~に』という意味だな」「forの後ろには申し込みたいサービスやポジションなどが来るんだな」と予想ができます。英文を読むことの難易度が圧倒的に下がります。

漫画を読んでいるときも、新しい登場人物が出てきたら生い立ちや能力などをきちんと理解することでその後の物語がスムーズに頭に入ってくると思います

『でんぢゃらすじーさん』の作者である曽山一寿(そやまかずとし)先生は「面白いの反対はつまらないではなく『わからない』もしくは『興味がない』である」と自身のブログで仰っています。英語も同じだと思います。TOEICで長文を読んだときにわけのわからないキャラクター(=単語)だらけだと全く話が理解できないはず。まずは単語1つ1つをキャラクターに見立てて、そのパーソナルデータを理解しましょう。『わかる』ようになれば面白くなってきます。

ポイント:単語帳はキャラクター紹介

1日300語を繰り返し読む (3/5)

さて、単語学習でいちばん重要な”反復方法“をお伝えします。1日300語学習してください

1回読んだだけで全部を覚えられるわけがありません。人間は忘れる生き物です。1日に10単語忘れないように必死に覚えようとしても3日後には絶対に忘れますし、もし覚えられたとしても単語帳を全部読み終えるまで続けるなんて不可能です。

ただしい反復方法は”薄く広く、少しずつ濃くしていく”。毎日300語さらっと単語の意味と使い方を振り返り続けましょう。1ヶ月も続けていれば覚えられます。

✖誤った覚え方:1日10語ずつ x 30日で300語覚えようとする
◯正しい覚え方:毎日300語同じ単語を30日間繰り返し音読する

「300語も勉強する時間なんか無いでしょ!」と考えるかもしれません。しかし、最初に一度しっかり使い方を勉強していれば、振り返りに時間はかからないのでご安心を。1単語のつづり・読み方・使い方をパッと確認するだけなら1単語あたり4秒位あれば十分です。300語振り返ってもたった20分です

No.1~300までの同じ300語を1ヶ月も続けたら少なくとも意味はすんなり思い出せるようになりますので、次の日からはNo.301~600の300語を同じように1ヶ月繰り返し音読しましょう。単語と出会う回数をとにかく増やすこと。これが単語学習のポイントです。

ポイント:300語勉強して300回忘れることを1ヶ月繰り返す

必ず音読すること (4/5)

音読は最強の学習法です。人は文字を読むとき、必ず頭の中で声に出しながら読んでいます。逆に言えば、読めない(発音できない)言葉は頭になかなか入ってきません。「読むこと」「聞くこと」「発音すること」全てをバランスよく練習することで、たくさんの英語を読まなければならないTOEICの問題も苦しいと思うことなくスラスラ読み進められるようになります。もちろん、学習時の単語の定着スピードも段違いです。

そして、これら3つを練習できるのが”音読”です。毎日300語がノルマでしたが、単語帳を読むときは「in order to, ~のために, apply for, ~に応募する, help you doing, あなたが~するのを助ける, be aware of, ~に気づいている…」と、呪文のように毎日300語音読をくりかえすことで少しずつ少しずつ記憶が濃いものになっていきます。

電車内で声が出せない人も、口だけは動かしてください。マスク社会の今は誰も気にしません。音読は絶対に効果が現れる最強の勉強法ですので、単語学習時は必ず口をうごかしてください。

ポイント:音読、音読、音読、音読、そして音読。

おすすめの単語帳 (5/5)

以上が単語の勉強方法です。ポイントは毎日同じ単語に触れること。これさえ毎日続けられれば、3ヶ月もしないうちに単語力はかなり上がります。

ちなみにおそらく多くの方が気になっているであろうおすすめの単語帳ですが、なんでもいいです。つづり・読み方・使い方が載ってさえいればそれで十分ですし、TOEIC特有の上級ビジネス単語は600点を目指すレベルでは必要ないのでTOEICのためだけにデザインされた単語帳も必要ありません。

むしろ大切にしていただきたいのは”見やすさ”です。字が小さいとそれだけでやる気が落ちてしまうので、それで学習スピードが落ちたらもったいないなんて言葉で片付けられません。そういった意味では『ターゲット1900 (大学JUKEN新書)』が文字も大きく、単語学習で重要な”使い方”が太字になっていて見やすいので良いかもしれません。(筆者が単語力を爆発的にあげたときに使っていた単語帳もターゲットシリーズだけでした。)

ポイント:単語帳は見やすければ何でもいい

この記事を書いている人 - WRITER -
ドイツ・ハンブルク在住。妻はドイツ出身のポルトガル人。日本ではTOEIC850を武器に国際物流会社で世界中の会社と取引を行う。また、副業として社会人向け英語塾講師として経営者・受験生の方々の英語学習のサポートもしていた。結婚とドイツ移住を期に両方退職。A1(初級)レベルのドイツ語力でハンブルクに移住。好きな料理はたこ焼き。

Copyright© ポルトガル妻と新潟夫のドイツ生活録 , 2022 All Rights Reserved.